奥多摩・三頭山

1531m

2002.01.03

 今年の正月は東京の実家で過ごすことになり、久しぶりに奥多摩の山へ私の父と息子とで行って来た。
今は信州に住んでいてこの山域には行く機会が減ってしまったが、奥多摩は私にとって子供の頃から慣れ親しんだ故郷の山で、落ち葉を踏みしめながらの日だまりハイキングは懐かしかった。

今回選んだ三頭山は奥多摩三山の一つ小河内ダム湖の南側の東京都と山梨県の境にある。この辺りの山には珍しくブナの木も見られ、学術的にも貴重なものとなっている。

実家を朝7:40頃出発。五日市街道を西へ行き秋川沿いを奥多摩周遊道路まで自家用車で移動。前日の強い冬型の天候の為、奥多摩地域でも若干の降雪があった模様。道路は凍結していて慎重に運転した。登山口の「檜原都民の森」にはハイカーが20人ほど支度をしている。ほとんどの人は鞘口峠経由らしい。

我々は三頭沢沿いに登ることにした。登山口は標高890m。山頂までは540mの標高差だ。




歩き始め約30分で三頭ノ大滝が現れる。滝の大部分が凍っていてなかなか美しい。
ここには滝見用に吊り橋が渡してある。トイレと休憩小屋も・・・
ここからはブナの路と呼ばれる谷沿いの道を登る。谷沿いなので日陰で寒い。ここらで息子がもう音を上げた(^^;) しかしここは都民の森として整備されていて大きな木には名札が付いていてその名前の由来やらを説明したり、しりとりなどをやりながら気を紛らわせたりしてやると結構順調に登っていく。これで子連れ登山のコツを掴んだかもしれない(爆)
自宅付近から見える奥多摩の山々は結構白く見えて心配だったが多い所でも5cm程度で安心した。

この沢沿いの道は杉の植林が一切無くて新緑や紅葉の時期はさぞ美しいだろう。しかし10年ほど前の風水害でこの谷もかなり荒れたと解説にあるので前はもっと綺麗だったらしい。自然の回復力で元の姿になるのは何年後か・・・
この周辺を都民の森として整備するのはいいが余分な人工物が回復の妨げにならなければいいのだが・・・
沢沿いの道を上がりムシカリ峠に近くなると日が当たってきて暖かいが、峠は寒かった。西からの強い風が当たるので休憩時間もそこそこに三頭山頂へ・・・
峠からは南面で雪はほとんど無く、落ち葉をカサカサ鳴らしながらの気持ちよい明るい尾根だ。




西

約30分で三頭山西峰。鞘口峠から来た人達もいて結構な賑わいだ。我々は南面の暖かい日だまりでおにぎりをほおばる。

ここからは意外と富士山の下の方まで良く見える。うまい具合に前に邪魔になる山がない。富士吉田の街まで見える。東京でここまで見えるのはここだけだろう。
北は多摩川(奥多摩湖)の谷を隔て雲取山〜鷹ノ巣山へ連なる石尾根がよく見える。この尾根は何回歩いたことか・・・

奥多摩湖と鷹ノ巣山(石尾根)

富士山・富士吉田市

関東平野

雲取山・七ツ石山
山頂からはムシカリ峠までは来た道を戻り、避難小屋経由、大沢山から下ることにした。この県境の尾根道は明るく気持ちいい道だ。











峠を越えた所には立派な避難小屋があった。
ここに泊まって朝日に染まる富士山を狙うのもいいかもしれない。
大沢山付近は西側にずっと富士山が見える明るい尾根だ。


この明るい尾根に突如ブナの大木が現れた。付近の植生から見れば珍しい。
関東にはイヌブナが多いらしいがこれはブナ。
明るい尾根から離れてまた三頭沢に向けて下る。
北斜面は雪があり滑りやすく息子は調子よくお喋りしていたのに黙ってしまった。真剣に慎重に歩いている様子・・・

時間はまだ午後1:30頃だがもう夕方の雰囲気だ。山の冬は日が短い。
駐車場には14:40頃帰着。帰りに数馬にある温泉施設に寄った。
「数馬の湯」 ¥800 子供¥400

 今回、私の父と息子の親子三代でのハイキングは二回目だ。前回より体力が向上した息子に父は驚いていた。また私も小さい頃から親に連れてこられていた故郷の山にこうして息子と来られて感慨深いものがあった。これからもこの調子で色々な山へ行けたらと思う。
タイム

 都民の森P:   9.10−9.30
 三頭の大滝: 10.00
 稜線(ムシカリ峠) 11.20
 三頭西峰    11.50−12.45(1524.5m)
 西原峠への分岐 13.25
 三頭大滝   14.25
 都民の森下P 14.40−50
 数馬の湯    15.05−16.10