雨飾山・P2 BC 2010.04.04
雨飾山のP2まで山スキーで行ってきた。

小谷の山案内人のSさんにはアプローチが長い割には滑りはすぐ終わってしまうので大変だよ〜と言われていたのでかなり後回しになってしまったのだが、P2から間近に見える雨飾山の岩峰の展望の素晴らしさと山腹のブナも魅力がありそうで前から行きたかったのだった。それにHNにしていて年に何回もこの山に行っていて山スキーもやるのに、ここには行ってないと言うのは潜りではないか?(^^;)

朝6時すぎに出発して松川の西友で食料の買いだしなど時間を取られ小谷温泉に着いたのが8:00過ぎ既に温泉下の橋付近には車が10台くらい置いてあった。ほとんどの人は出発した模様。行き先は大体大渚山と鎌池散策と雨飾山に分かれる様だ。私は雨飾山組の最後尾かな?小谷温泉から林道はすぐに閉鎖されていたが除雪は進めている模様。村営雨飾荘(旧栃の木亭)付近まで進んでいる。最初は板を背負って林道歩き。気温は−2℃くらいでだが日差しもあってすぐに汗をかく。




←赤登り、青下り

元気だったか〜?
適当な所で雪に乗り、シール歩行に切り替えて林道をショートカットして進む。
いつものブナに挨拶を(^^)。2月の雨氷の影響からか枝が何本か折れていて痛々しい。

無雪期の登山口キャンプ場まで1時間。う〜ん長い。やっと目指す雨飾山が見えてきた。 P2を望遠レンズで見ると一直線にトレースが登っている。壺足?雪煙も上がっていて昨日新雪が積もった事が分かる。でも私が着く頃には気温も上がってしまうだろうな・・・
登山口から少し下って平坦な雪原を歩く。ここはまるでミニ上高地だ。ブナやドロヤナギの巨木が素晴らしい。

さて稜線への登り口だがほぼ夏道通りに登ったが失敗だったかも。急でヤセ尾根だったので板を2回外す場面が・・・(^^;)下りで分かったがもう少し先へ進んでトラバース気味に上がればよかったと思う。急斜面は200mほどで終わり、夏道で言うブナ平の手前で左方向へ進んでP3とP2を結ぶ稜線(南尾根)に向かう。大海川から稜線までの斜面はブナが見事だ。夏はブナ以外の小木が生い茂り鬱そうとした雰囲気なのだが冬はそれらは雪の下で今はスッキリ。斜度も緩くなってきて快調に登る。帰りの滑りも気持ちよさそうだ。
雪庇がある南尾根に着くと前方に目指すP2が遙か高く見えている。P2は無木立斜面なので距離感がつかめないので遠く感じるだけかもしれないが・・・(^^;)

稜線はクラックが所々にあってはまると大変そうだ。実際はまりそうになった場面が2回。 この積雪量からすると出られなくなりそうだ。
遠くから見ると一直線に上がっている様に見える南尾根も所々に平坦地があって休憩によい。P2手前150mに大きな岳樺がある平坦地で休憩(^^)

先行者2名が最後の無木立の急斜面に取り付いているのが見えるがかなり手こずっている様子だ。最悪私は壺足に切り替えるつもりで取り付くが何とかスキーで行けた。雪は大分緩んで来て湿雪スラフがズルズルと落ちていく・・・。下に人がいなくて良かった(^_^;)
斜度が緩くなりP2山頂が近づくといきなり目の前に雨飾山本峰が現れる。雪をまとって1963mの山とは思えない風貌だ。

ここから先は岩壁登攀の世界。 先行者はP2にスキーをデポして更に先へ行った様子。他に2組岩峰に取り付いている。この段階でP2に来た人の内7割が先へ行っている。


ここからの展望は何と言っても猫の耳の様な形をした雨飾山が圧倒的。東は妙高の焼山が高い。金山は一面の針葉樹。この間行った三田原山は岳樺が見事だったが同じ山塊でも植生が全く違うのが面白い。厳冬期には樹氷のモンスターになるらしい。西は白馬など北アルプスの連なり・・・・

一通り展望を楽しんだらいよいよ滑り。4時間半のお預けだった。P2直下の急斜面を滑り始めると下から何人も登ってきた。上からスラフを落としてはいけないので西側の沢の源頭方向に大回りして下った。その後尾根に戻って東側の大斜面へ向かう。ここは誰も滑ってなくて気持ちいいが雪が緩んでいてターンする度に雪が落ちていく。雪はブレーキがかかって滑りにくい(^^;) 転ける事数回(笑)
大海川手前で斜面は狭まって谷になっていたので右方向にトラバース。大海川には30分で着いてしまう。登り4時間半で楽しいのは一瞬?ここから暫く平らな平原歩き(^^;) キャンプ場手前で登りがあるがシールを付けるのが面倒だったのでそのまま何とか登る。ここからまだ先が長い林道歩き。中々板が滑らない。。。除雪が済んでいる所まで来ても両脇にある雪の上を進んで行けるところまで滑る(^^;)
小谷温泉着14:30。朝より車が増えている。今日の温泉は山田旅館。ここは完全掛け流し。シャワーもないが湯量が豊富で宿の建物も時代を感じさせて中々いい雰囲気だった。