|
第一日目・槍沢テント場泊
槍沢ロッジから30分で今日の目的地の槍沢キャンプ地である。
地名は「ババ平」
幕営指定場所は既にいっぱいで河原に平らな所を見つけて設営。
今回はTEZUさんのゴアライトにお世話になった。
この日は夜中から起きていたので昼寝を決め込む。また雨が降ってきた。
上の方では雷の音が不気味に鳴り響いていた。
夜も時折雨の音で目を覚ましてしまい、明日の天気が心配だ。
|
|
8/13
朝、目を覚まして空を見上げるとまだ曇っているが雲も薄く稜線に日が
当たっているのが透けて見える。期待できそうだ(^^)
テントを撤収し出発。(天気が悪いと思ったので少し遅い)(^^;)
大曲りから槍沢テント場付近を振り返る
典型的なU字谷・・・
|
|
大曲り付近に来ると天気はどんどん良くなり快晴に・・・
大喰岳付近の稜線が眩しい。
槍沢の登山道はどこから来たのか凄い行列状態。皆、小屋泊まりの軽装
なので重い荷物の私はどんどん抜かれる(^^;) いったい今日の上の小屋は
どうなってしまうのだろう・・・?考えるだけで恐ろしい。
槍ヶ岳への登り
|
|
槍ヶ岳への道から分かれる
チングルマの大群落(種)(^^;)
行列が続く槍ヶ岳への道から分かれて天狗池方面へ入ると途端に人が
減ってほっとする。分岐から500mも行くとお花畑がある。正確にはお花畑だった。
今は種になったチングルマの大群落が見事である。花期にはさぞ素晴らしい
眺めだろう。
|
|
朝露のチングルマ
チングルマの穂には昨夜の雨が付いていてきらきら光って美しい。 |
|
天狗池
分岐から一登りで天狗池に着く。写真で見た感じとは違い、小さく見える。
まるで箱庭のよう・・・。ここで大休止。ザックの奥に眠っていた6×7を出して
三脚を据えてじっくり撮影する。ここには大勢のカメラマンがいるがほとんどが
槍沢からの往復らしくカメラだけ持ってくる人が多い。
ここからはまさに楽園と言った表現が合う残雪とお花畑のコントラストが美しい
登りだ。
|
|
氷河公園の登り
雪渓からの水が伏流水となり岩の下を流れている音が聞こえる・・・
|
|
氷河公園付近の雪田
大天井岳方面を望む
横尾尾根に近づくと大きな岩が転がっている斜面を縫うように登り雪田を横断する。
|
|
横尾尾根のコル
横尾尾根に出るとカールの下に屏風岩が見える
雪田を越えると岳樺+ハイマツ帯を登り、すぐ横尾尾根のコルに出る。
ここまで来ると一気に穂高連峰の展望が開ける。足元には横尾右俣のカールが
広がっている。しばし氷河が存在した時の景観を想像する。
谷の奥には屏風岩。 |
|
横尾尾根のコルから南岳への登り
コルからは大岩が積み重なった斜面を登る。
この頃は雲も大分上がってきて上昇気流によって積雲から積乱雲に変わりつつ
あった。雷だけは避けたいので焦る。 |
|
横尾尾根
最後の登り
横尾尾根の最後はちょっとした岩場。鎖もある。
我々が主稜線に着く頃にはガスが巻いていて槍も見えなくなっていた。
まあ、今までが良かったからよしとしよう・・・
南岳はガスっていたのでそのまま通過。ガスがとぎれると目の前に南岳小屋
が現れた。テント場はまだ空きがあるようでほっとする。 |
|
テント場には先週、東京で会ったラインハルト夫妻が来ていた。もしかしたら
来られると聞いていたのでまさか会えるとは思ってなかった。この日の夕方は
いつもの様に三脚を並べて山岳写真の話をしながら滝谷の撮影(^^)
去年、ここへ来ているハルト氏にはとっておきの撮影ポイントを教えてもらった。
夜はまたまたいつもの様にテントにお招きして盛り上がる。
南岳から午後の滝谷
|
|
南岳キャンプ地の夜
撮影を終わる頃には雲もすっかり無くなって満点の星空。
食事は外で星を見ながら・・・
今まで20年も山に登っているがこんな星空の下で食事をしたのは初めてである。
皆が寝静まる頃、私はごそごそとカメラを出して久しぶりに星の写真も撮る。 |
|
朝の穂高連峰
8/14
朝は日の出前に南岳山頂に行き写真を撮る。雲一つなく写真的には面白みに欠け
るが贅沢は言うまい(^^;)
|
|
槍ヶ岳
面白いのは日の出の前後に周りの山を見ると小屋があると思われる所で一斉に
チカチカ光っているのが見える。どうもカメラのストロボの様だ(^^;) |
|
一通り撮影を終わって8時には撤収。もう1泊するらしい(羨ましい)ハルト夫妻に
別れを告げ、南岳西尾根を槍平に向けて下山。
南岳から槍平への下りから南岳を振り返る
南岳西尾根 |
|
南岳西尾根は話には聞いていたがかなり急な下りである。下る前にも「もの凄い
急だから気をつけよ」の看板もある(^^;)数年前は谷沿いのがらがらした所の道だっ
た様だが群発地震で崩れて尾根沿いに付け替えられた様だ。
ハシゴの連続で気が抜けない。しかもハシゴは木で出来ているので滑りやすいのだ。
急な西尾根から下り着いた南沢
|
|
急な下りで神経がすり減って槍平小屋に着いたら気が抜けたように休憩してしまった。
ここの水は美味しかった(^^;) しかしここから新穂高温泉までまだ3時間半もあるのだ。
槍平小屋から見上げる南岳西尾根
槍平からの下りは長く感じる。上高地側の様に人も多くなく静か。
最後の方は林道歩き。穂高平小屋に着く頃は夕立が来て雨宿りさせてもらう。
かき氷と完熟トマトにかぶりつく。生き返った(^^) |